「トレーニングを行うときに大切な7つの基本」2011/05/09

シマノ西園氏のブログより

Joe Frielのブログ(http://www.joefrielsblog.com/)に「トレーニングを行うときに大切な7つの基本」という題でポストがありました。題名のとおり、とても基本的で驚くべき新事実!というようなことは述べられていないのですが、主にトレーニングと疲労の関係において迷ったときに立ち返るべき考え方が詰まっています。以下抜粋

1.トレーニングは身体的に負担となるものでなくてはならない
トレーニングのそもそもの目的は、身体に適切な負荷を与えることです。身体は負荷に耐えられるように適応していきます。トレーニングをより効果的なものとするためには、目標とする活動において必要とされる種類・質・量のトレーニングが必要です。

2.特定の種類の身体的な負荷に対する身体の適応は「フィットネス」と呼ばれます。
ゴルファー、ウェイトリフター、サイクリストの三選手のなかで、どの選手が最も「fit」なのでしょうか?答えはあなたが「フィットネス」をどのように定義するかによります。例えば、フィットネスを小さなボールを棒で正確に遠くまで打ち放つことであると定義すれば、ゴルファーが最も「fit」であるといえるでしょう。

3.負荷をかけたときの副生成物が疲労です。
身体に負荷をかけると、フィットネス以外にも身体に多くの変化が起こります。筋肉中の炭水化物の枯渇、筋細胞のダメージ、生理的な反応の変化など、これらはひっくるめて「疲労」とよばれるものです。

4.フィットネスと疲労は同じように推移します
トレーニングで適切な疲労を感じるようであれば、フィットネスを伸ばすだけのトレーニングができているといえます。トレーニングで疲れを感じないようであれば、フィットネスを向上させるには不十分です。よって疲労しているときにはフィットネスが向上しているといえますし、逆もまた然りです。

5.レースにおいて力を発揮するためには、疲労を減らす必要があります
これこそがテーパリング(orピーキング)の全てです。疲れた状態でレースに望んでも、よい成績は望めません。

6.疲労を減っていく状態が「調子がよくなってきている」ということです
ちなみに調子は「form」の訳で、"I'm on form"といえば「調子がいい」ということですが、このformということばは19世紀の競走馬の状態を指すことばからきているらしい。

7.調子が上がれば、フィットネスが落ちる
以上の6つのことからいえる、あまり一般的でない結論が、「調子が上がれば、フィットネスが落ちる」ということです。調子を上げるためには疲労を減らす必要がありますが、それでは身体能力を向上・維持させることはできない。レース前の調整はフィットネスの低下と疲労の軽減のバランスが全てだということです。休みすぎればフィットネスが落ちる、しかし疲れたままではよいパフォーマンスは得られない・・・。ピーキングの難しさの本質はここにあり、人間にはその場その時の変数が多すぎて、科学的にこうすれば確実に調子とフィットネスのバランスをとれるというような手法は(少なくとも現段階では)存在しません。経験と一般的な傾向をみながらやっていくほかないということですね。

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